なんといいますか、彼女は決して天才ではないわけですよ。ハンナ・カーニー(26.63)の体格とか骨格とか体重身長と比べると全然小振りな上村氏は天性のなんちゃらに恵まれているわけではないし、あの野獣のようなハンナ・カーニーの滑りと比べるともの凄く努力を積み重ねてきた滑りだなぁなんて、思うわずじっとりとした感慨に耽ってしまうわけです。彼女は非常に可愛いし綺麗だし美しいんだけど、アスリートなわけでしてスキーがどれだけ過酷なスポーツかというとああゆう華麗さを見ている我々とはうってかわって、単なる太股筋トレみたいなスポーツなのです。
斜面28度。この斜面を滑った感覚は、素人には殆ど「この坂、直角に近くない」と思われるほど急斜面で滑るという感覚よりは...落ちる、着地、落ちる、着地という感覚なんですよ。1972年に開催された冬季札幌オリンピックでスキーの会場になった富良野スキー場の滑降のコースを滑った時にはそういう感じでした。そういう斜面を滑るというよりは落下してゆくんです。その斜面は確か32度だったと思います。4度差ですが間違いなくあれは直角に近い。あの斜面が45度にも達していないというのは本当に信じられないんです。
そういう斜面をどういう塩梅で滑るのかというと、そこらのスポーツ店で買ったスキーセットとかレンタルスキーレベルで滑るとワンターンでスキー靴が金具から外れます。最大級の強さに調整しても駄目です。サロモンとかノルディカとかラングとかロシニオールの最高級のビンディングをつけないと駄目なんです。ちなみにその当時、私はサロモンの中間辺りのビンディングで2〜3回派手に転倒してスキーが外れてしまったのを覚えております。スキー靴はコフラックのオヤジからのお下がり...、板はなんだったっけな...アトミックのこれまた中堅の旧モデルの安物を使っていたと思います。そういう斜面を滑る際には、信じられないほどカチンコチンに堅い板であり且つ曲がっても折れない柔軟性のあるものじゃないと駄目なんですが、ああゆう一種の鋼みたいな板がターンの度に曲がっているというのは、それぐらいGがかかっているんです。上村氏のその恐るべき脚力には驚かされます。(ハンナは動物だと思うので感動しなかった。。)橋本聖子の太股もすごいですけど...、彼女は今回のオリンピックの団長としての彼女の方がスケートやっている時の彼女よりいい感じがしました。
で、そういう過酷なモーグルですが、上村氏はどこのメーカーのスキー板を使っていると思いますか? フォルクル、アトミック、ロシニョール、K2、ハート、ヘッド、ブリザード、ダイナミック、エラン...なんかのすごいのを履いていると思うじゃないですか。な、なんと、IDone(アイディーワン)だそうで。国産メーカーです。驚きです。ただ勿論特注です。IDoneはバカみたいに高級なメーカーじゃありません。普通なのです。そこらにもまた感動。
残念ながら4位だったけど、暫定3位で最終滑走が野獣のハンナですよ。鬼畜米兵とまでは思わないにしろ...いや、鬼畜米兵と思ってしまいました。残念だった...。
ですが、テニスとかみたいに長期的な目線でみると上村愛子氏は確実にランキング1位ぐらいいくんじゃないか...と私は思っております。オリンピックのたった一度の戦いで金だのなんだのってことよりか、彼女にはそういうランキングの方が向いている気がします。なんか本当にすっごい努力てきたんだろうなと思います。もう半端じゃない努力だと思いますよ。
彼女のブログ(AIKO UEMIRA OFFICIAL BLOG)読んでいると泣けてきますね。ほんとに。


